未知のなかば さんぽ未知

column
第9回 外出控える中でも日光を浴びる時間を確保~ビタミンDは大切な栄養素
ビタミンDは、骨の材料となるカルシウムのサポート役。食べ物からのカルシウムが吸収されやすくなるように助け、骨や歯に届けたりする役割をしています。筋肉を動かすときや心臓を正常に動かすため、カルシウムは常に血液に乗って体中を巡っているのですが、その血液にカルシウムが少なくなった時には、ビタミンDが骨からカルシウムを溶かして血液に届けて、血液中のカルシウム濃度を高めてくれています。 ビタミンDの活性化が[...]
第8回 巨大なゲノムを持つウーパールーパーを読み解く
ヒトのゲノムは約30億の塩基対からなりますが、ウーパールーパーという名で一躍人気を博した体長わずか25cm程のメキシコサラマンダー(アホロートル)は、なんとヒトの10倍以上の約320億もの塩基対からなっています。彼らは手足を切断しても同じ機能を再現できるほどの驚異の再生能力をその小さな身体に秘めているのですが、ゲノムの巨大さゆえなかなか研究されてきておらず、未だ謎が多いのです。 一方で、ヒトは世界[...]
第7回 アスパラガスを食べたらおしっこが…?
アスパラガスを食べた後のおしっこが鼻をつくほどくさいことを皆さんは知っていますか? 日本ではあまり知られていませんが、欧米では一般にも知られているそうです。しかしなぜ、そんなにも強烈なにおいを発するのでしょうか? そもそも日本ではなぜ全然話題にもならないのでしょうか? 2016年、米国の研究チームがヨーロッパ系アメリカ人の男女6,909人を調査しました。そのうち男性58.0%、女性61.5%の人が[...]
第6回 人の中の小さな生き物
ある種の細菌は、砂漠や油田、深海のような、一見何も生きていそうにないような場所で生きることができます。私たちの身近な、ちょっと気づかないような場所にも様々な細菌が暮らしていますが、体の中にもそういう場所があります。 私たちは普段意識していませんが、細菌は口の中や胃腸、鼻や喉の粘膜、皮膚や血管に住みついています。それらが健康に無視できない働きをしていることが、だんだんとわかってきています。 よく知ら[...]
第5回 DNAから古代がわかる
DNA分析は医療に利用されるだけではありません。あらゆる動植物の体に含まれているDNAは、動植物の種類を調べることができる物質です。そのために考古学や歴史学でDNA分析が使われています。 考古学にDNA分析が特に向いている理由は、DNAの丈夫さです。ミイラや化石の中にも、DNAは残っています。さらに動植物そのものではなく、加工した物、たとえば毛織物や木工品にだってDNAは含まれているのです。だから[...]
第4回 貴重なオスとありふれたメス
三毛猫にオスはいない、そう聞いたことはありませんか? たしかに「三毛猫ホームズ(赤川次郎/著)」もメス猫だし、ちょっと前に有名になった「たま駅長」もメス。よく三毛猫に付けられる「ミケ」という名前がそもそも女の子っぽいような?? そうなのです。三毛猫はほとんどがメス。オスは数万匹に1匹しか産まれず、かなり珍重されるとか。大事にされてきっとおいしいものばかり食べているに違いありません。三毛猫のほとんど[...]
第3回 キリンの唾液や狼のフンにはDNAが詰まってる
DNAが体の設計図の役割を担っていることがわかったのは20世紀のこと。今ではヒトから猫、トリュフまでさまざまな生き物のDNAが分析できるようになりました。ところで分析するためには、まずDNAがなくてははじまりません。DNAは細胞の核の中にあり、体のあらゆる場所に存在します。キリンの唾液、魚の鱗、マンモスの牙、蜂蜜に混じった花粉、意外なものからDNAが取り出されています。 なかなか近づけない野生動物[...]
第2回 何で男女を区別していますか?
男性でもピンクの服を着たり女性でもネクタイをしたり、いまや見た目で性別を区別するのはかなり困難。「いやいや、男性には女性は持っていないY染色体というものがあってね。」おやおや、どこかでうんちくが始まったようです。そう、そのとおり。たとえ見た目に区別がつかなくとも、Y染色体が代表するように、男女には生まれつきの違い、つまり遺伝子の違いがあります。 ちょっと待った!オスメスの違いが生まれつきかというと[...]
第1回 DNAの収納術
「もうこれ以上入らない!」と押し入れや食器棚を見て思うことはありませんか? 実はそう思っているあなたの体は、ほんの小さな場所に大量の物を収納しているのです。収納しているもの、それはDNAです。 DNAは生命の設計図といわれ、細胞の核の中に入っているひも状の物質です。細胞核の直径は0.01mm程度、DNAは伸ばすと約2mです。直径1cmの球状の入れ物に2kmのひもが入っているのを想像してみてください[...]