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2015.03.30

phrase vol. 3 メイキングレポートー 気仙沼インタビュー滞在記【後編】

先日、気仙沼インタビュー滞在記【前編】をアップしましたが、phrase編集部では再度、気仙沼取材を決行。その模様を2つめの「phrase vol. 3 メイキングレポート」としてお届けします。フライング気味のスピンオフversion【後編】。スタートです!

 

3/22pm 出発

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前回と同様、仙台市街の県庁市役所前バス停から高速バスに乗車〜。しつこいですが、編集者はクルマを持っていないので。

前回のバス停写真とちょっとアングルが違うのが分かりますか? あまり意味のないところにこだわる編集者です。

 

気仙沼に到着!

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気仙沼港の夕暮れはとても美しいのです。

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美しすぎるので、大きなカットで、もう一度。

 

3/23 再取材1日目

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早朝から唐桑半島に向かいました。目指すは民宿『つなかん』。唐桑半島の鮪立(しびたち。知っていないとなかなか読めない)というところにある民宿『つなかん』は、ほぼ日刊イトイ新聞などでも紹介されている有名な民宿です。

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しかし、今日は『つなかん』の取材ではありません。ここはインタビュー場所なのです。本日最初のインタビューは尾形智洋さん。カフェ、K-portの店長ですが、唐桑半島出身で現在も住んでいます。

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尾形智洋さん(K-port店長)

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ご参考までに、これがK-port。前編でもご紹介した気仙沼港の目の前にあるおしゃれなカフェです。

尾形さんは震災直後、納棺師として遺体安置所に赴き、震災の犠牲になったご遺体を朝から晩までずっと納棺していたという経験の持ち主です。その凄まじい経験は彼の心に大きな影響を与え、強い人間愛と郷土愛(すなわち唐桑愛)に溢れた現在の生きる姿勢を作り出しているのです。1時間以上、インタビューさせていただきました。

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メインカット撮影中。めちゃめちゃ寒かったです。

 

この後、気仙沼市街に戻り、気仙沼プラザホテルのロビーで、気仙沼さいがいエフエムのパーソナリティ、佐藤梨華さんに50分ほどインタビューさせていただきました。

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佐藤梨華さん(気仙沼さいがいエフエム パーソナリティ)

 佐藤さんは震災後、ご結婚されて気仙沼に移住しました。ご主人は気仙沼の出身で、ご親族も亡くされています。被災した方の身内として気仙沼で生活する「当事者の思いと外部者の思いを併せ持った市民」なのです。現在は気仙沼さいがいエフエムのパーソナリティとして活躍中。

 

 佐藤さんのインタビュー終了後、次の取材まで少し時間があったので、ロケハンを兼ねて、明日(24日)のインタビュー場所、ヤッセコーヒーに行ってみました。

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なんと! けっこう山の中まで入っていくと、畑の真ん中にとてもおしゃれなカフェがあるのです。マスターの佐野さんは、元DJ。RockとHip-Hopに詳しいgroovyな方なのです。

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(などど言いながら、マスターの写真を撮るのを忘れました。失礼。↑この写真のカウンターの中にいらっしゃるのが佐野さんです)

 ヤッセコーヒーでのロケハンを終えて、気仙沼復興商店街・南町紫市場へ。

 

気仙沼復興商店街・南町紫市場

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53軒の仮設店舗を擁する復興商店街。飲食店のみならず、衣料品店、スポーツ用品店、電器店、理容室、美容室、ピアノ教室、法律事務所など実に多彩な店舗が並んでいます。復興屋台村・気仙沼横丁と並び立つ「気仙沼の復興のシンボル」とも呼ぶべきエリアです。

 

この南町紫市場の中のお店で、小野寺俊介さんに50分間、インタビューさせていただきました。

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小野寺俊介さん(気仙沼市民・内装会社勤務)

 小野寺俊介さんは内装会社で働いています。東日本大震災の大津波では家族も家も無事でしたが、職場が浸水。しかし、震災後1ヶ月目から職場が再開し、以後、気仙沼の建物の復興に関わる現場の仕事をしてきました。この4年の間に、健康を害し、入院も。これは震災の影響も大きいのだろうなと思われました。

 

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かくして、気仙沼再取材1日目は終了。気仙沼港の夜景は美しい。bluesyであります。

 

 

 3/24 再取材2日目

2日目の朝。まずは美しい気仙沼の青空を。

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ケセンヌマブルー

 千葉カメラマンとともにインタビュー場所に向かいます。もちろん、行き先はヤッセコーヒー。

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マスター、お仕事中です。

インタビュイーはToMMo地域支援気仙沼センターのGMRC、菊田未来さん。1時間近くインタビューさせていただきました。

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菊田未来さん(ToMMoスタッフ・GMRC)

東日本大震災の時、菊田さんは准看護師として働きながら、高等看護学校で学んでいました。震災ではお祖母さまが亡くなりました。震災後、被災地の混乱の中で看護実習。2011年の年末に実習を終了し、卒論を仕上げ、2012年3月に卒業したそうです。震災後のもっとも大変な期間に医療の現場にいたわけですね。その後、ToMMoに入職し、GMRCとなりました。

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菊田さんのインタビューが終了し、しばらくヤッセコーヒーで食事をしながら待機。次のインタビュイーもここに来てくれることになっています。

 次の取材協力者がいらっしゃいました! 前編でご紹介した復興屋台村・気仙沼横丁の事務局長、小野寺雄志さんです。小野寺雄志さんには、なんと、2時間近くインタビューさせていただきました。彼は、社交ダンスの競技ダンサーでもあるのです。

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小野寺雄志さん(復興屋台村・気仙沼横丁事務局長)

 小野寺雄志さんは震災当時、社交ダンスの競技ダンサーでした。家族は無事でしたが、家は全壊しました。ダンス教室も全壊。その後、復興屋台村・気仙沼横丁の事務局長になり、自分で仮設商店街の設計図面を引いたそうです。「それでも、生きていかなければならない」という言葉が印象的でした。

 

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小野寺雄志さんのインタビュー後、千葉カメラマンとともに、Sea Candle Coffeeに行き、ひと休み。店主の後藤さんと1ヶ月ぶりに語らいました。(Sea Candle Coffeeと後藤さんについてはphrase vol.3メイキングレポート前編をご覧ください)

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1ヶ月ぶりにいただくSea Candle Coffeeの安波山ブレンド。美味。

 

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次の約束時間が近づいてきたので、復興商店街・南町紫市場へ。

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店頭に飾られたサメのぬいぐるみ。サメ商品&カフェ『シャークス』です。このお店の店主、熊谷牧子さんに50分くらいインタビューさせていただきました。

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熊谷牧子さん(シャークス・店主)

熊谷牧子さんは、元々はサメを買い付ける会社の社員でした。震災の大津波でご家族は無事でしたが、家と職場をなくしたそうです。その後、一念発起して銀行から融資を受け、起業。この復興商店街・南町紫市場にサメグッズの店を開店しました。

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ようやく気仙沼再取材2日目が終了。夜景ばかりでは芸がないので、「ほやぼーや」をお楽しみください。気仙沼のマスコット。ゆるキャラです。

 

 

3/24 再取材3日目

 

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気仙沼市役所(写真はワン・テン庁舎)

 気仙沼再取材最終日は気仙沼市役所の近くにある社会福祉法人キングス・ガーデン宮城・訪問看護ステーションへ。

 インタビュイーは千葉美由紀さん。千葉さんは看護師さんで、キングス・ガーデン宮城という団体の訪問看護ステーションの所長さん。長年、訪問看護をやっているそうです。50分ほどインタビューさせていただきました。

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千葉美由紀さん(キングスガーデン宮城・訪問看護ステーション所長)

 これで、気仙沼再取材3日間のすべてのインタビューを完了! ああ、濃厚な取材だった!

 

最後に少しだけ、被災した港町界隈を歩いてみました。

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この界隈はほとんどの街並みが津波の犠牲となりましたが、ところどころ、港町の風情を残しております。

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「昭和」感あふれる喫茶店、マンボ。こういうディープな店があるのも気仙沼の魅力のひとつです。

 

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そして、高速バスの時間まで、気仙沼での最後の珈琲を楽しむためにK-portへ。尾形店長、働いております。

 

 

3/25pm 帰還

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こうして、気仙沼再取材3日間は充実したロングインタビューをたくさん行うことができました。インタビューの内容はphrase vol. 3本誌およびWEB版phraseにて後日掲載いたします。今回は、前回以上に気仙沼の人々の熱い心に触れることができました。編集者は大満足です。

さらば、気仙沼。やっぱり寒いけど、すごーく魅力的な町。また来ます!

【後編】End.

 【phrase vol. 3メイキングレポート前編はこちらからご覧になれます】

【phrase vol. 1&vol. 2はこちらからpdfでご覧になれます。よろしければ、ぜひ】