8年目を迎えた東北メディカル・メガバンク機構(2019年2月)

8年目を迎えた東北メディカル・メガバンク機構

2019年2月1日、当機構は設立8年目を迎えます。2017年度からスタートした東北メディカル・メガバンク計画の第2段階もおかげさまで順調に進んでおります。また、コホート調査にご参加頂いている皆さまにご案内している「脳とこころの健康調査」への参加者は、目標としている1万人に到達いたしました。コホート調査への参加者の皆さま、宮城県内自治体の皆さまの温かいご支援、ご協力に心より御礼を申し上げます。参加者の皆さまには、引き続き県内7ヶ所に設置している地域支援センターへご来所いただき、詳細二次調査へのご協力を何卒よろしくお願いいたします。

皆さまからご協力いただいた試料を基に、当バイオバンクの収録情報の充実化を進めています。例えば、血漿中代謝物のデータべース(日本人多層オミックス参照パネル)の解析人数はさらに増え、10,719人まで拡張いたしました。また、ゲノム解析につきましても、解析数を着実に増やすとともに、SNV頻度データの公開範囲を大幅に広げて、完全公開いたしました。さらに、新たに挿入・欠失変異(INDEL)頻度情報も公開いたしました。こうした解析データを多くの研究者と広く共有し、個別化予防・ゲノム医療実現への道を着実に進めて参ります。

さて、東北大学は2017年に指定国立大学法人の最初の3校のうちの1校に指定されました。2018年には未来型医療領域における世界トップレベル研究の拠点形成に向けて、新たに未来型医療創成センター(INGEM)を設立いたしました。INGEMは当機構を含む本学8つの部局が参画し、卓越した研究力を結集し未来型医療拠点の構築を目指しています。当機構が未来型医療拠点を担う中心となるように発展することを目指し、今後も教職員が一丸となって目標達成を目指して前に進んでいく所存です。皆さまには何卒温かいご支援・ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

2019年2月1日
東北大学 東北メディカル・メガバンク機構
山本雅之