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2019.11.22

連鎖不平衡地図(ToMMo_LD_map_192v1)を公開しました

東北大学東北メディカル・メガバンク機構は、当計画の三世代コホート調査によって提供を受け解析を行った遺伝情報をもとにした連鎖不平衡地図(ToMMo_LD_map_192v1)を完成させ、ウェブサイトjMorpから公開しました。

ToMMoが作成・公開した連鎖不平衡地図は、家系揃って三世代コホート調査に参加された方からご提供を受け解析された家族構成員のうち、三世代目の96人(192ハプロイド)のDNA配列情報をもとに作成されたものです。

DNA配列情報は、親から子に引き継がれる時に母からの配列と父からの配列が混ぜ合わされながら引き継がれます。その際に、染色体上の、どの部分とどの部分が連動するのか、あるいは逆に連動が切れやすいかについては、これまで正確で大規模なデータはありませんでした。この連動のしやすさ・切れやすさは、いわば染色体上での各部分同士の遺伝的な「距離」にあたりますが、実際に何塩基分離れているかという物理的な距離と必ずしも同じではありません。連鎖不平衡地図は、連動のしやすさ・切れやすさを、ヒトゲノム上に地図として表現したもので、これまで、ゲノム全体のスケールでは国際プロジェクトであるHapMapと国際1000人ゲノムでのみ作成されていました。今回、日本人の家系を用いて、確実なDNA配列レベルで正確に作成された連鎖不平衡地図データが公開されるのは初めてであり、疾患遺伝子の染色体上の位置決定、精緻な遺伝子型インピュテーションから進化学的な研究まで、幅広く遺伝医学の多様な研究に貢献することが期待されます。

今後、さらに用いるハプロイドゲノム数を増加させて、より精度と解像度の高い地図へのバージョンアップを順次行っていきます。

公開対象

連鎖不平衡地図
 ・ハプロタイプ多様性データから推定された集団ベースでの精緻スケール組換え率ρを家系スケールに変換した遺伝距離r(cM)リスト

概要

・使用したハプロイドゲノム数: 192
 ・ゲノム解析: Illumina Hiseq 2500もしくはNovaseqで平均深度25~30で行われた全ゲノム解析
 ・家系:三世代家系でヘプタないしオクタファミリー
 ・ フェーズ決定:三世代家系からshapeit2+duohmmソフトウェアを用いてフェーズ決定を行った。この方法は、家系フェーズ決定のゴールデンスタンダードであるMelinよりもフェーズ決定精度が高いことが知られている
 ・遺伝距離推定:96人でのハプロタイプの多様性データから、集団スケール組換え率ρを推定する。このdeCODE組換え地図への回帰係数で除した値が、家系スケールでの遺伝距離である。

特徴

・初めて日本人民族集団の家系から算出したものであること
・高深度全ゲノム配列のレベルでの初めての推定であること
・フェーズ決定に用いた家系情報が豊富であり、決定が正確であること
・遺伝子型エラーが家系を用いて効率的に除去されていること
・これまでにない数のハプロイドゲノムを対象としていること

連鎖不平衡地図(ToMMo_LD_map_192v1)ダウンロード