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2017.01.10

第80回インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(1月13日)

第80回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター・工樂樹洋先生を講師としてお迎えし、「脊椎動物の発生制御遺伝子ファイロームを糸口にヒトゲノムの成り立ちを探る」というタイトルで講演していただきます。

・日時:平成29年1月13日(金) 17:00‐18:30
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2
・演題:脊椎動物の発生制御遺伝子ファイロームを糸口にヒトゲノムの成り立ちを探る
・講師:工樂 樹洋(理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター) 

*本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。 

・概要:非モデル生物におけるオミクス解析の可能性が大きく拡がったことも相まって、ゲノムワイドな視点とデータ駆動型アプローチを取り入れ、より大局的に分子進化と表現型進化の関わりを論じることが可能となった。私は、分子系統学やゲノム情報学の視点から、脊椎動物の発生制御遺伝子のレパートリの種間比較を行ってきた。その過程で、いわゆる「ツールキット遺伝子」の保存性などのEvoDevoの基礎知識の中に、極度に単純化されて広まってしまったと思わざるを得ない事例をいくつか見出した。たとえば、ショウジョウバエのeyeless遺伝子に対する脊椎動物のオーソログとされるPax6遺伝子には、いわゆる2Rゲノム倍化で重複したPax4およびPax10という、これまであまり注目されてこなかった姉妹遺伝子がある。このような「忘れられた」遺伝子として、ほかにBmp16やHox14、FoxG2、FoxG3などを見出している。「忘れられた」おもな理由は、これらが、複数の系統で独立にゲノムから消えていったからであるが、他にも、配列の進化速度が速く、そして、発現する部位が限局しているという共通の特徴がある。こういった「忘れられた」遺伝子の発見の助けになったのは、軟骨魚類など脊椎動物の進化の中で比較的早い時期に分岐した系統に属する生物のゲノム情報であり、私自身の研究室でも複数種のゲノム情報を整備中である。本セミナーでは、ヒト以外の脊椎動物のゲノム情報生産とその完成度の評価についての技術的な側面を紹介するとともに、上記の「忘れられた」遺伝子の解析から得られた、ヒトゲノムの構築にも関する新たな仮説について考察する。

・世話人:柴田朋子、三澤計冶、長﨑正朗

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