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2015.04.08

第61回インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(4月16日)

第61回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は東京大学大学院新領域創成科学研究科・小林一三先生を講師としてお迎えし、「エピジェネティクス駆動進化:細菌種内複数系列でのOMICS比較による実証」について講演していただきます。

・日時:平成27年4月16日(木) 10:00‐11:00
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2

・演題:エピジェネティクス駆動進化:細菌種内複数系列でのOMICS比較による実証
・講師:小林 一三 先生(東京大学大学院新領域創成科学研究科)

*本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。

・概要:適応進化についての 「多様なゲノム配列からの選択」という考え方と対照的に、進化の単位を「エピゲノム状態」とする考え方が現れている。エピゲノム状態が直接次世代に伝えられる細菌で、その証拠を得た。
細菌のDNAメチル化酵素の多くは、同じ配列を認識する制限酵素と制限修飾系を作る。それらは、「非自己」エピゲノムを破壊する「利己的な」エピジェネティックス系である。制限修飾系を排除した細胞を染色体切断によって排除することによって、特定のメチローム状態をホスト細菌に強制する。
私達は、細菌種内複数系統のゲノム配列比較、メチローム比較、トランスクリプトーム比較 によって、制限修飾系が、頻繁に認識配列を変換し、メチロームを多様に作り替え、遺伝子発現パターンと様々な形質を変えることを実証した。
それら制限修飾系の内外環境による制御、真核生物の脱メチル化酵素と同様に塩基を切り出すタイプの制限酵素、メタゲノム解析で使われるrRNA遺伝子の崩壊と変貌についても紹介し、マイクロバイオームのミクロ進化をどう捉えていくかを考察したい。

・世話人:黒木陽子、長﨑正朗