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2015.01.20

第54回インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(1月30 日)

第54回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は東京大学大学院医学系研究科・西岡将基先生を講師としてお迎えし、「脳機能の多様性をもたらすゲノム・アーキテクチャーの探索:LINE1を中心に」について講演していただきます。

・日時:平成27年1月30日(金) 16:00‐17:30
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2

・演題:脳機能の多様性をもたらすゲノム・アーキテクチャーの探索:LINE1を中心に
・講師:西岡 将基 先生(東京大学大学院医学系研究科 精神医学分野)

 *本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。

 ・概要:多様な脳機能を遺伝子という観点から理解しようと、精神疾患をはじめとした遺伝学的研究が盛んに行われている。特定の遺伝子多型・変異と精神機能との関連が多数報告されているが、概ね低いオッズ比・浸透率であり、多くの遺伝子が複雑に関連するものと考えられている。我々は、個体レベルの遺伝子多型・変異に加えて、脳の発生過程において生じた体細胞変異が、精神疾患の発症など脳機能の多様性に寄与しているのではないかと考えており、ヒト脳における体細胞変異の解析を進めている。中でもレトロトランスポゾンLINE1に注目している。
方法としては、1)全ゲノム配列解析データからLINE1の配列を抽出し、新規挿入かつ臓器(細胞種)特異的なものを同定するin silicoの方法、2)自律活性を持つL1Hsに特異的なプライマーを用いたTAIL-PCRと次世代シークエンサーにて挿入位置決定する方法(L1Hs-seq)を用いている。現在進めている予備的検討の結果を報告し、データの解釈とともに、脳における体細胞変異の解析の今後の展開と精神疾患との関連について議論したい。

・世話人:佐藤行人、長﨑正朗