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2014.11.18

ToMMoの研究成果が、COI東北拠点による日本人ゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ®」に活用されました

東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)が構築している「全ゲノムリファレンスパネル情報1」をもとに、COI東北拠点(さりげないセンシングと日常人間ドックで実現する理想自己と家族の絆が導くモチベーション向上社会創生拠点)が、日本人ゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ®※2」を開発しました。この解析ツール開発は、日本人に最適化された解析ツールとして多くのコホート研究に活用され、高齢化する日本において個別化医療・個別化予防の普及による社会の活力向上に資するのみならず、被災地の創造的な復興に貢献する取組と期待されます。

 

日本人ゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ®」は、日本人に特徴的な遺伝情報を1枚のチップに搭載してワンステップで解読可能にしたもので、日本人ゲノム情報を高精度かつ低コストで解析可能とする遺伝子解析ツールです。ToMMoが昨年11月に高精度解読の完了を発表した日本人1,000人の全ゲノム解読で新たに同定した日本人に特徴的なゲノム(SNP※3)情報を解読します。

詳細はセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラムの社会実装成果発表についてをご覧ください。

 

 ※1 全ゲノムリファレンスパネル情報
大規模な人数の全ゲノム解読を行った結果を総合し、DNA 配列の多型の頻度などの情報をまとめることで、今後のゲノム研究の参照情報となるよう、ToMMoが構築を目指しているものです。ToMMoは2013年11月29日、東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査事業に参加した宮城県在住の健常な日本人1,000人分の全ゲノムの解読完了を発表しました。1,000人規模の全ゲノム解読から、頻度 0.5%程度までの稀少SNPの同定が可能となりました。2014年8月には、頻度5%以上のSNPの公開を開始しました。また今後は、診療情報や生活習慣情報、血液・ 尿解析のデータなどと統合されて、我が国における次世代医療を目指す研究に幅広く活用可能なデータベースとして構築することを目指しています。
参考:東北メディカル・メガバンク計画「全ゲノムリファレンスパネル」情報の部分的な一般公開を開始【プレスリリース】

※2 アレイ
本稿では、DNAマイクロアレイを略してアレイと称しています。検体の遺伝子発現量の変化を解析するために、多数のDNA断片を樹脂やガラス等の基盤上に高密度に配置しています。

※3 SNP;スニップ
ある集団で、ゲノム塩基配列が一塩基のみ異なる多様性があり、その頻度が1%以上のものを一塩基多型(single nucleotide polymorphism: SNP)と呼びます。

 

関連リンク

日本人に最適化されたSNPアレイ「ジャポニカアレイ®」を設計~約66万個のSNP情報を搭載した個別化予防・医療研究を加速する解析ツール~【プレスリリース】

センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムの社会実装成果発表について

疾病原因探索の基盤となる 1000 人分の 全ゲノム配列の高精度解読を完了 ~1500 万個におよぶ新たな遺伝子多型を収集~【プレスリリース】~

東北メディカル・メガバンク計画「全ゲノムリファレンスパネル」情報の部分的な一般公開を開始【プレスリリース】

Integrative Japanese Genome Variation Database

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