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2026.03.11

高血圧管理における活動量計を用いた客観的評価の有用性についての論文が掲載

質問紙および活動量計で評価した身体活動量と家庭血圧に基づく家庭高血圧有病率の関連を比較した、東北大学 東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)とオムロン ヘルスケア株式会社の共同研究の成果が、国際科学誌Hypertension Researchに掲載されました。質問紙よりも活動量計による身体活動量が、家庭高血圧の有病率と明確に関連することが明らかになりました。

高血圧の予防や管理には身体活動の増加が推奨され、その実践において身体活動の適切な評価は重要です。評価には主観的(質問紙など)と客観的(活動量計など)な方法が用いられます。しかし、評価法の違いが身体活動量と高血圧の関連に及ぼす影響は十分に検討されていませんでした。そこで、質問紙と活動量計で評価した身体活動量と家庭血圧に基づく家庭高血圧有病率の関連を同一集団で比較検討しました。
本研究では、東北メディカル・メガバンク計画の詳細二次調査参加者のうち、オムロン ヘルスケア株式会社との共同研究に参加同意し、身体活動に影響する既往歴のない5,895名を対象としました。質問紙と3軸加速度センサ搭載活動量計(Active style Pro HJA-750C、オムロン ヘルスケア株式会社)による身体活動量と家庭高血圧(家庭での朝の収縮期血圧の平均値≧135mmHgかつ/あるいは家庭での朝の拡張期血圧の平均値≧85mmHgまたは治療中)の有病率との関連を、修正ポアソン回帰分析で解析しました。その結果、質問紙による総身体活動量と家庭高血圧有病率には有意な関連は認められませんでしたが、活動量計による総身体活動量とでは家庭高血圧有病率と有意な負の関連が示されました。さらに、活動量計で測定した低強度身体活動(1.5METs < かつ < 3.0METs)や歩数が多いほど、家庭高血圧有病率が低いことが明らかになりました。

本研究により、活動量計を用いた身体活動量の把握が、高血圧予防や血圧管理に有用であることが示唆されました。特に、低強度身体活動や歩数が重要である可能性を示唆しました。今後は個人のライフスタイルに合わせた生活習慣改善の実現に向けて、客観的な活動量管理が高血圧の予防や血圧管理に与える効果について、さらなる検証が期待されます。

書籍情報

タイトル:Association of Subjective and Objective Physical Activity with Home Hypertension
著者名:Saki Hayashi, Mana Kogure, Ippei Chiba, Rieko Hatanaka, Kumi Nakaya, Masato Takase, Sayuri Tokioka, Masatsugu Orui, Eiichi N. Kodama, Yohei Hamanaka, Mami Ishikuro, Taku Obara, Satoshi Nagaie, Tomohiro Nakamura, Soichi Ogishima, Sho Nagayoshi, Mitsuo Kuwabara, Toshiyuki Iwaoka, Nobuo Fuse, Yoko Izumi, Naoki Nakaya, Shinichi Kuriyama, Atsushi Hozawa
掲載誌:Hypertension Research
掲載日:2026年2月24日
DOI:10.1038/s41440-026-02587-8