お知らせ
- 2025.12.16
祖母の妊娠中の喫煙と孫の在胎不当過小との関連についての論文が掲載
祖母の妊娠中の喫煙と孫の在胎不当過小(SGA)との関連についての論文が国際科学誌Journal of Developmental Origins of Health and Disease誌に掲載されました。
お子さんが在胎週数相当の体格よりも小さく生まれるSGAは近年増えており、国内では生まれたお子さんのうち約7.5%がSGAであるという報告があります。SGAはその後の発育やメタボリックシンドロームとの関連が示唆されており、特にお母さんの妊娠中の喫煙がリスク要因の一つと言われていますが、おばあさんがお母さんを妊娠中の喫煙が、孫世代のリスク要因となるかは研究が少なく、一貫した結果はありませんでした。三世代コホート調査は、おばあさん、お母さん、お子さんを含む三世代に渡るご家族にご協力いただいており、今回はその貴重な情報をもとにおばあさんがお母さんを妊娠中の喫煙と孫世代のSGAとの関連を検討しました。
解析対象となった1,130組で多変量ロジスティック回帰分析を行ったところ、オッズ比(95%信頼区間)は2.86(1.05-7.82)で関連が認められました。
本研究から、妊娠中の喫煙が2世代後のSGAに関連する可能性が示唆されました。なお、本研究では約30%がおばあさんもお母さんもそれぞれの妊娠中に喫煙していたと回答されており、お母さんの喫煙状況も反映されている可能性があります。今後はおばあさんとお母さんそれぞれの妊娠中の喫煙の相加的な効果等の詳細な検討が待たれます。また、先行研究では喫煙によって生じるDNAのメチル化が一部可逆的であることも報告されているため、今の妊婦さんやこれから妊娠される方々に向けて引き続き禁煙の重要性について情報の周知、禁煙の支援が必要であると考えられます。
書誌情報
タイトル:Small for gestational age by grandmaternal smoking during pregnancy: Tohoku Medical Megabank Project Birth and Three-Generation Cohort Study
著者名:Mustakim, Mami Ishikuro, Chikana Kawaguchi, Genki Shinoda, Aoi Noda, Masatsugu Orui, Keiko Murakami, Hirohito Metoki, Taku Obara, Shinichi Kuriyama
掲載誌:Journal of Developmental Origins of Health and Disease
掲載日:2025年12月15日
DOI:10.1017/S2040174425100305