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2014.09.17

第50 回インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(9月26 日)

第50回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は茨城大学・北野誉先生を講師としてお迎えし、「血液型遺伝子の進化」について講演していただきます。

・日時:平成26年9月26日(金) 17:00‐18:30
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2
・演題:血液型遺伝子の進化
・講師:北野 誉 先生(茨城大学工学部 生体分子機能工学科)
*本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。

 ・概要:血液型はもともと赤血球細胞表面の構造の微妙な差異を、抗原抗体反応によって分類したものである。ABO式血液型の抗原は糖鎖であり、基礎となるのがO型の糖鎖で、その末端に、N-アセチルガラクトサミンが付加したものがA型、一方ガラクトースが付加したものがB型の糖鎖になる。ABO式血液型遺伝子とは、この末端の糖を付加させる糖転移酵素をコードする遺伝子であり、エクソン7上の2つのアミノ酸の違いが、付加させる糖の違いとなり、それによってA型あるいはB型の糖鎖が形成されている。また、エクソン6上の一塩基欠失によるフレームシフトによって、機能的な酵素が作られず、どちらの糖も付加されないものがO型の糖鎖である。一方、RH式血液型遺伝子は、12回膜貫通ドメインをもつトランスポーター様のタンパク質をコードする遺伝子であり、このタンパク質の細胞膜外に位置しているアミノ酸の多型が、この血液型の分類になっている。本講演では、ABOとRHの血液型遺伝子の分子的基礎と進化について紹介する。

・世話人:河合洋介、長﨑正朗