お知らせ

記事一覧
全て
ニュース
成果
プレスリリース
イベント
2023.05.16

14KJPNを活用したCOVID-19治療薬の副作用に関する研究が発表されました

COVID-19 に対する抗ウイルス薬として使用されるレムデシビルは、頻度は低いものの、洞性徐脈(どうせいじょみゃく)や低血圧、QT 時間延長といった心機能への副作用が報告されており、その影響が懸念されています。しかし、その機序は不明でした。

東北大学加齢医学研究所の小川亜希子助教、魏范研教授、同大学医学部生の大平晟也氏、大学院薬学研究科の井上飛鳥教授らは、九州大学大学院薬学研究院、国立医薬品食品衛生研究所との共同研究により、レムデシビルが心筋細胞に発現するウロテンシン受容体を活性化することで受容体応答を引き起こし、心機能に影響を与えることを発見しました。

薬剤を投与した際には副作用が出る人とそうでない人に分かれますが、現在ではそれを予測する手段も理由も大部分がわかっておりません。コーディング領域に存在する単一塩基バリアント(Single nucleotide variant: SNV)が薬剤感受性に影響することが報告されています。そこで東北大学東北メディカル・メガバンク機構が構築した14,000 人の日本人のデータベース(日本人全ゲノムリファレンスパネル 14KJPN)を調べたところ、ウロテンシン受容体には2,000 を超えるバリアントが存在し、その中で1アミノ酸置換を伴うミスセンス変異が110 種類存在していました。

詳細はプレスリリースをご覧ください。
COVID-19 治療薬の副作用の仕組みを解明 -受容体経路を抑制することで副作用改善の可能性-

14KJPN発表時のプレスリリース
なお、2022年6月に38KJPNに拡大しています(38KJPN発表時のプレスリリース