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2021.01.28

潜在的なシミをデジタル写真で計測する新手法 -人工知能で肌の紫外線写真を生成して色素斑を計測 -【プレスリリース】

発表のポイント

・紫外線による肌ダメージは、皮膚発癌やシミの原因です。肌ダメージを自分自身で知ることは、皮膚発癌やシミの予防になります。
・ 肌ダメージを知るには、紫外線写真によって非侵襲的に評価する方法が有効ですが、そのための紫外線写真撮影装置は一般家庭には普及していません。また、病院・医院でも、限られた施設にしか備えられていません。
・ 一般の方々が肌ダメージを自分自身で確認出来るように、デジタルカメラで撮影されたカラー写真から人工知能技術を用いて高精度に紫外線写真を予測し、生成する手法を開発しました。
・ 専用の計測装置を用いなくとも、人工知能予測の紫外線写真を生成することで高精度な色素沈着の計測による肌ダメージ評価が可能となりました。
・ スマートフォン等で簡便に撮影されたデジタル写真から、肌ダメージの評価による日々のケアが可能となるため、予防医学に向けた利用が期待されます。

概要

蓄積された肉眼では見えない肌ダメージの非侵襲的な評価方法として、紫外線がメラニンに吸収される性質を利用した専用の紫外線写真撮影装置で計測する方法があります。しかし、紫外線写真撮影装置は皮膚科診療現場にも普及しておらず、一般のカラー写真から肌ダメージや色素沈着を計測する技術の開発が期待されていました。
東北大学医学系研究科皮膚科学分野の山﨑研志准教授、志藤光介医師、相場節也教授は東北大学東北メディカル・メガバンク機構の小島要講師、木下賢吾教授、田宮元教授と共同で、カラーデジタル写真から人工知能技術を用いて紫外線写真を予測し生成する手法を開発しました。これにより、通常のデジタルカメラにより撮影された写真から色素沈着を計測し、肌ダメージを評価することが可能となりました。この技術を活用すると、スマートフォン等を用いた日々の肌ダメージケアが可能となるため、予防医学に向けた利用が期待されます。
この成果は英国時間2021年1月13日に英国科学誌「Scientific Reports」の電子版に掲載されました。

書誌情報

タイトル: Facial UV photo imaging for skin pigmentation assessment using conditional generative adversarial networks
日本語タイトル:「条件付き敵対的生成ネットワークを用いた紫外線写真生成による皮膚の色素沈着評価」
著者:小島 要、志藤光介、田宮 元、山﨑研志、木下賢吾、相場節也
掲載誌:Scientific Reports
掲載日:2020 年 11 月 11 日
DOI:10.1038/s41598-020-79995-4

プレスリリース詳細