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2020.11.25

バイオバンク横断検索システム第2版の公開~85万検体の試料品質管理情報、高度化にあたっての提供者の同意に関する情報を一括で検索可能に~【プレスリリース】

発表のポイント

・わが国の主要なバイオバンクの保有する試料・情報を一括で検索するバイオバンク横断検索システムをバージョンアップし、新たな検索項目として、産業界のニーズの高い試料品質管理情報・同意情報の項目を追加した第2版を公開した。

・データベースやAPIの実装設計・開発による大幅なアップグレードで、今後の各バイオバンクの発展・変化に柔軟に対応して検索項目を追加可能なシステムに更新した。

概要

日本で主要なバイオバンクを運用する7機関は共同で、全国のバイオバンクの保有する試料・情報を一括で検索するバイオバンク横断検索システムをバージョンアップし、バイオバンク横断検索システム第 2 版を公開しました。産業界やアカデミアの要望を受けて、試料品質管理情報・同意情報の項目を新たに追加しています。
本開発により、バイオバンクの利用者は、民間企業による研究開発利用が可能かどうかや、バイオバンク・ネットワークが保有する総計約 42 万人から提供された約 85万検体の試料、約 20 万件の解析情報を、試料の品質を確認しながら横断的に検索することが可能となりました。
なお、品質管理の項目および同意に関する項目はそれぞれ国際的な標準に準拠しました。本研究開発により、ゲノム医療の研究開発に必要な試料・情報へのアクセスが大きく加速することが期待されます。本開発は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による支援を受け
て行われています。

詳細

<今回のアップグレードで追加された情報>
・試料品質管理情報の検索項目を追加。
各項目についてはSPREC (Standard PREanalytical Code), BRISQ (Biospecimen Reporting for Improved Study Quality), CAP-Pre-Analytical Variablesの各標準に準拠しました。

・同意情報の検索項目を追加。
各項目については国際的な標準であるGA4GH (Global Alliance for Genomics & Health) が策定したDUO (Data Use Ontology) に準拠しました。

<今回のアップグレードに合わせて行われた更新>
① バイオバンク試料・情報の利活用のための情報の充実
 バイオバンクリソースの利活用を促進するため、その利用方法をガイドしたバイオバンク利活用ハンドブックも、新たにバイオバンク運用側を対象とした記載を充実させた第2版が発行され、バイオバンク横断検索システムのウェブサイトからダウンロードできるようになっています。
 本ハンドブックは、本横断検索システムを開発したAMED ゲノム医療実現推進プラットフォーム事業ゲノム研究プラットフォーム利活用システムの領域 A 課題 2「倫理的・法的・社会的側面からみたバイオバンク資源利活用促進戦略」(研究開発代表者:東京医科歯科大学 吉田 雅幸教授)により制作されています。

② ウェブサイトの更新
 バイオバンク横断検索システムをより使いやすくご利用いただけるように、デザインや構成を改善しました。全てのページで英語・日本語のコンテンツを用意し、ボタン表示で切り替えられるようにしました。またデータの更新日を表示し、今後は様々な情報をウェブサイトのお知らせを主軸に発信していきます。

プレスリリース詳細(PDF)

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