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2020.03.31

GRIFIN研究に基づく約1.5万人分のSNPアレイ解析情報、約1.3万人分の呼気NO情報、約1,300人分の口腔マイクロバイオーム解析情報の分譲を開始します

この度、約1.5万人分のSNPアレイ解析情報(一塩基多型の個人毎遺伝型)、約1.3万人分の呼気NO情報、約1,600人分のNMR/MSメタボローム解析情報及び、約1,300人分の口腔マイクロバイオーム解析情報からなるデータセットについて、情報分譲の対象としました。これらのデータは、主に当機構の研究者(研究代表者 山本雅之)が受託した、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)によるゲノム医療実現推進プラットフォーム事業先端ゲノム研究開発(GRIFIN)課題「多因子疾患の個別化予防・医療を実現するための公開統合ゲノム情報基盤の構築」(平成28年度採択)により産生されたもので、AMEDの定めるデータシェアリングポリシーに従い、日本全国の研究者による利活用を促進する制限公開データにあたります。

詳細

今回、情報分譲の対象となったのは、上記のGRIFIN課題として主に平成29年度までに取得された試料・情報の解析情報とその基本情報、健康調査情報、調査票(生活)による既往歴情報です。今回のデータセットは、1年前に開始された分譲データと合わせてより大きなデータセットとなったものであり、解析情報の内訳は、ジャポニカアレイ® v2により解析され、遺伝子型インピュテーション技術によって擬似的に全ゲノム復元されたSNPアレイ情報(一塩基多型の個人毎遺伝型)約1.5万人分(昨年度から約6千人分追加)、約1.3万人分の呼気NO情報(新規)、約1,600人分のNMR/MSメタボローム解析情報(NMR情報約1,000人分追加、新規の約600人分のMS情報)及び、約1,300人分の口腔マイクロバイオーム解析情報(新規)です。全てのデータに対して、付随情報として、基本情報(年齢、性別)、健康調査情報及び調査票(生活)による罹患歴情報が利用可能です。
これらの分譲対象となった情報及びそれらのカタログデータは、当計画の試料・情報関連ウェブサイト内、東北メディカル・メガバンク統合データベース dbTMM カタログにて、リリース2.0.1として公開されます。

この度のリリースには、特に大規模な呼気NO情報が含まれ、さまざまな呼吸器疾患の解明を目指すための重要な基盤となると期待されます。また、当機構で初めて口腔マイクロバイオーム解析情報を分譲対象とします。1,289人を歯垢と唾液を解析したもので、日本人で複数部位の口腔内マイクロバイオームを大規模で比較した初めての解析データとなります。近年、口腔内の状態と全身の疾患との関連を示唆する報告が多数あり、今後そうした関連の解明に重要な示唆を与えるデータとなることが期待されます。

今後もゲノム医療実現推進プラットフォーム事業が目指す国内のゲノム研究基盤の整備として、解析の進捗に伴い分譲対象数を増やしていくとともに、付随情報の拡張による情報の充実化を図って参ります。