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2019.02.14

NTTドコモとの共同研究「マタニティログ調査」のデザイン論文がBMJ Open誌に掲載

マタニティログ推進室長の菅原準一教授が主導する、妊婦の日々のライフログや多層オミックス情報から妊娠期の多彩な変動パターンを俯瞰的に捉え、周産期疾患の早期発症予測を目指す研究(マタニティログ調査)のデザイン論文が、2019年2月9日BMJ Open誌に掲載されました。

当機構は、NTTドコモとの共同研究を2014年11月19日より推進しておりましたが、東北大学病院における三世代コホート参加者のうち302名の妊婦さんにご協力いただき、ウェアラブル機器などから得られる活動量、体重、体温、家庭血圧や睡眠、便の性状、子宮収縮、胎動などの情報をスマートフォンを用いて連続的に収集しました。同時に妊娠中2回、産後1回の採血、歯垢を採取し、また妊婦健診ごとに採尿を行い、これらから全ゲノム解析、トランスクリプトーム解析、メタボローム解析、メタゲノム解析を行い、LIMS(Laboratory Information Management System)を通じて情報の統合化が完了しました。最終的な研究参加者は285名となり、ライフログ情報は70-80%程度と高率に収集され、総データ数は600万点を超えております。

本研究により、当機構の基礎解析技術とNTTドコモがこれまで培ったAI(人工知能)技術が有機的に結びつき、妊娠期に多彩に変動する生体情報の全体像が明らかになると共に、正常な妊娠例と疾患疾患発症例との比較解析によって、早期の疾患発症予測などに応用されることが期待されています。

 

書誌情報

タイトル:Maternity Log study: a longitudinal lifelog monitoring and multiomics analysis for the early prediction of complicated pregnancy
著者名:Junichi Sugawara, Daisuke Ochi, Riu Yamashita, Takafumi Yamauchi, Daisuke Saigusa, Maiko Wagata, Taku Obara, Mami Ishikuro, Yoshiki Tsunemoto, Yuki Harada, Tomoko Shibata, Takahiro Mimori, Junko Kawashima, Fumiki Katsuoka, Takako Igarashi-Takai, Soichi Ogishima, Hirohito Metoki, Hiroaki Hashizume, Nobuo Fuse, Naoko Minegishi, Seizo Koshiba, Osamu Tanabe, Shinichi Kuriyama, Kengo Kinoshita, Shigeo Kure, Nobuo Yaegashi, Masayuki Yamamoto, Satoshi Hiyama, Masao Nagasaki
掲載誌:BMJ Open
掲載日:February 9, 2019
doi:10.1136/bmjopen-2018-025939

 

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