お知らせ

記事一覧
全て
ニュース
成果
プレスリリース
イベント
2026.07.08

日本在住日本人と米国在住日系人の周産期アウトカムを比較した国際共同研究に三世代コホート調査由来のデータが活用されました

ToMMoが実施する三世代コホート調査由来のデータを活用した国立成育医療研究センターおよびスタンフォード大学との国際共同研究の成果が、BMJ Public Health誌に掲載されました。
本研究では、三世代コホート調査に参加した日本在住の妊婦12,566名と、米国出生統計(National Vital Statistics System)に登録された米国在住の日系妊婦19,462名(移民第一世代13,980名、移民第二世代以降5,482名)のデータを用いて、日本人女性の居住環境や移民世代の違いと周産期アウトカムとの関連を検討しました。解析では、早産、低出生体重児、巨大児などの周産期アウトカムについて、妊娠前BMIを考慮した比較が行われました。
その結果、日本在住の日本人女性と比較して、米国在住の日系女性では早産および巨大児のリスクが高い一方、正期産・過期産における低出生体重児のリスクは低いことが明らかとなりました。また、これらの関連は移民第一世代よりも第二世代以降でより顕著となる傾向が認められました。さらに、妊娠前BMI別に解析したところ、周産期アウトカムとBMIとの関連は日本在住日本人、移民第一世代、第二世代以降で異なるパターンを示し、出生前後の生活環境や移民に伴うライフスタイルの変化が周産期アウトカムに影響している可能性が示唆されました。
本研究は、日本の三世代コホート調査と米国出生統計という大規模データを組み合わせることで、これまで十分に検討されてこなかった「日本に居住する日本人」と「海外に居住する日系人」との比較を可能にした点が大きな特徴です。三世代コホート調査が収集してきた質の高い周産期データは、国際共同研究を通じて、移民・環境要因と母子保健との関連を解明するための重要な研究基盤として活用されています。

書誌情報

タイトル:Cross-country comparison of perinatal outcomes between Japanese mothers in the United States and Japan: a cross-sectional study
著者:Asako Mito, Hasumi Tomita, Noriyuki Iwama, Shiori Kawai, Daniel Helkey, Taku Obara, Robert J Huang, Hirotaka Hamada, Aoi Noda, Mami Ishikuro, Shinichi Kuriyama, Fumiaki Ikeno, Naoko Arata, Masatoshi Saito, Latha Palaniappan, Adrian M Bacong
掲載誌:BMJ Public Health
掲載日:2026年6月12日
DOI:10.1136/bmjph-2025-003729