お知らせ
- 2026.10.14
介護時間と高血圧有病に関する論文が掲載
介護時間と高血圧有病に関する論文がこの度、国際科学誌Hypertension Researchに掲載されました。
高齢化に伴い家族介護を担う人が増加する中、介護者自身の健康を守ることも重要な課題となっています。家族介護は身体的・心理社会的な負担を伴うことから、介護時間と健康状態との関連を明らかにすることが重要です。本研究では、家族の介護時間と朝・夕の家庭血圧および地域支援センターで測定した血圧に基づく高血圧との関連を検討しました。
東北メディカル・メガバンク計画地域住民コホート調査の詳細二次調査 に参加した13,518人を対象に、1日の平均介護時間と高血圧との関連を検討しました。その結果、「ほぼ終日」介護を行う人では、非介護者と比べて朝および夕の家庭血圧に基づく高血圧の有病率が有意に高く、朝は1.26倍、夕は1.27倍でした。一方、コホート調査の詳細検査を実施する会場である地域支援センターで測定した血圧に基づく高血圧との有意な関連は認められませんでした。また、朝の家庭血圧との関連は65歳未満でより明瞭でした。
介護時間が長い家族介護者では、朝・夕の家庭血圧に基づく高血圧の有病率が高いことが示されました。介護負担の大きい人では家庭血圧測定が有用と考えられ、今後は縦断研究による検証が必要です。高齢化が進む社会では、介護者の健康にも配慮した対策が求められます。
本論文は『東北大学2026年度オープンアクセス推進のためのAPC支援事業』の支援を受け、Open Accessとなっています。
書誌情報
タイトル:Association Between Caregiving Duration and Hypertension Among Family Caregivers: The TMM CommCohort Study: the TMM CommCohort Study
著者名:Rieko Hatanaka, Naoki Nakaya, Michihiro Satoh, Kumi Nakaya, Mana Kogure, Ippei Chiba, Sayuri Tokioka, Masato Takase, Taku Obara, Satoshi Nagaie, Takahisa Murakami, Hirohito Metoki, Yohei Hamanaka, Masatsugu Orui, N Kodama, Nobuo Fuse, Yoko Izumi, Shinichi Kuriyama, and Atsushi Hozawa.
掲載誌:Hypertension Research
掲載日:2026年10月13日
DOI:10.1038/s41440-026-02848-6