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2023.04.26

三世代コホート調査をもとにした「妊婦の朝食摂取頻度と児の出生体重」に関する論文がBMC Pregnancy and Childbirth 誌に掲載されました

出生体重が2,500グラム未満の低出生体重児は、成人後の慢性疾患の発症リスクが高くなると言われています。一方、日本は先進国の中で最も低出生体重児の割合が高いことが報告されています。妊婦の不十分な栄養摂取は児の出生体重の減少と関連することが明らかになっていますが、食事の摂取頻度と児の出生体重との関連は検討されてきませんでした。そこで、三世代コホート調査をもとに、日本人妊婦の朝食摂取頻度と児の出生体重との関連を検討しました。
妊娠前から妊娠初期、妊娠初期から妊娠中期に朝食を毎日摂取する妊婦の割合はそれぞれ74%、79%、児の出生体重の平均は3,071グラムでした。妊娠前から妊娠初期、妊娠初期から妊娠中期に朝食を毎日摂取する妊婦と比べて、朝食の摂取頻度が週に2回未満妊婦の児は出生体重がそれぞれ38.2グラム、41.5グラム減少するという関連が明らかになりました。また、妊娠前から妊娠初期、妊娠初期から妊娠中期に朝食を抜いて昼食や夕食でエネルギーの多い食事をする食習慣は、児の出生体重の減少と関連することが明らかになりました。
これらの結果から、妊娠前から妊娠中期の朝食摂取が、児の出生体重の増加に寄与する可能性が示唆されました。

書誌情報
タイトル:Association between frequency of breakfast intake before and during pregnancy and infant birth weight: the Tohoku Medical Megabank Project Birth and Three-Generation Cohort Study
著者名:Misato Aizawa, Keiko Murakami, Ippei Takahashi, Tomomi Onuma, Aoi Noda, Fumihiko Ueno, Fumiko Matsuzaki, Mami Ishikuro, Taku Obara, Hirotaka Hamada, Noriyuki Iwama, Masatoshi Saito, Junichi Sugawara, Nobuo Yaegashi, Shinichi Kuriyama
掲載誌:BMC Pregnancy and Childbirth
公開日:2023年4月19日
DOI:10.1186/s12884-023-05603-8