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2013.01.25

第5回ToMMoクリニカル・フェロー連絡会議が開かれました

2012年1月22日(火)、第5回 ToMMo クリニカル・フェロー連絡会議が開かれました。
併催された勉強会では菅原準一教授(地域医療支援部門)が講師をつとめ、鈴木洋一教授(人材育成部門)による補足説明や、フェローから多くの質問がありました。

勉強会の内容は以下の通りです。

演題:『胎児治療・胎児診断のいま』※注

内容:わが国を含め、欧米先進国では35 歳以上の結婚・出産の割合が急増している(晩婚化・晩産化の増加)。ちなみに、わが国での体外受精出産は約2.5%である。また35 歳以上の出産で、染色体異常の発症リスクが増えてくる事も分かっている。現在行われている出生前(胎児)診断は、超音波検査・羊水検査・絨毛検査・胎児採血・母体採血などによって行われている。日本では羊水検査が圧倒的に多い。また母体中に循環している胎児cell free DNA(約10%)を分析する方法も始まっており(circulating cell-free (fetal) DNA 検査)、現時点では高齢出産の胎児染色体異常に非常に有用であると報告されている。妊娠中に胎児診断された場合には,胎児に対する外科的アプローチ(胎児手術・胎児内視鏡手術など)や内科的治療(胎児輸血など)が行われている。今後、全ゲノム解析が汎用化されるにつれ、母体採血による胎児のゲノム診断が可能となる時代がすぐそこまで来ている。また、その場合、新たな倫理的な問題も付いてくるので、今から検討・準備する必要がある。

注: 東北メディカルメガバンク事業は、母体採血による出生前(胎児)診断は行いません。