お知らせ
- 2025.09.08
脳梗塞発症のポリジェニックスコアに基づくリスクコミュニケーションについての論文が掲載
脳梗塞発症のポリジェニックスコア(PGS)に基づくリスクコミュニケーションが行動・心理に与える影響を評価することを目的とした研究計画についての論文が、Journal of Epidemiology誌に掲載されました。岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構を中心とした研究で、ToMMoからも多数の研究者が参画しています。
ポリジェニックスコア(PGS)とは、ある疾患のリスクと遺伝的多型との関係をあらかじめ調べておき、その関係性の強さに応じて、それぞれの多型に得点を割り振る手法です。ある⼈の遺伝情報を調べた際、疾患と関係のある多型が⾒つかるごとに割り振られた得点を加算し、最終的に個⼈ごとに算出された得点がPGSです。
本研究は、岩手PARC Study(Iwate PGS Assessment and Risk Communication Study)と呼ばれ、2023年に岩手県で2,088人の就労世代の参加者が登録され、そのうち半数は2024年に介入群として脳梗塞リスク報告書を受け取っています。PGSリスクの報告は、非遺伝的リスク因子(生活習慣など)を低減するための行動変容を促すという仮説をもとに行われています。
書誌情報
タイトル: Study Profile of the Iwate PGS Assessment and Risk Communication (PARC) Study
著者: Akiko Yoshida, Tomoharu Tokutomi, Nobuhiro Suzumori, Akimune Fukushima, Yukiko Toya, Hideki Ohmomo, Kozo Tanno, Yoichi Sutoh, Yuka Kotozaki, Tsuyoshi Hachiya, Kazuki Kumada, Hisaaki Kudo, Atsushi Hasegawa, Mika Sakurai-Yageta, Akira Narita, Yohei Hamanaka, Satoshi Nagaie, Soichi Ogishima, Fuji Nagami, Yayoi Otsuka-Yamasaki, Shohei Komaki, Shiori Minabe, Koichi Asahi, Ryujin Endo, Yasushi Ishigaki, Masayuki Yamamoto, Atsushi Shimizu, and Makoto Sasaki
掲載誌: Journal of Epidemiology
早期公開日: 2025年9月6日
DOI:10.2188/jea.JE20250078