お知らせ
jMorpの全ゲノムリファレンスパネル拡張および新たに健康調査情報を追加
ToMMoは2025年6月16日、日本人多層オミックス参照パネル(jMorp: Japanese Multi Omics Reference Panel)に搭載するデータを拡張・追加しました。今回の追加により包括的な健康関連研究の推進が期待されます。詳細は以下をご覧ください。
搭載データの拡張(ゲノム)
10万人分の全ゲノム情報
東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査に参加した方々からご提供いただいたDNAを解析し、前回の2024年9月の公開時から、新たに約1.5万人分の全ゲノムの解析を完了し、統計情報を公開しました。今回の解析データの追加は、官民共同10万人全ゲノム解析計画に基づくものであり、2021年3月に設立した「全ゲノム情報と医療・健康情報の統合解析コンソーシアム」からも大きな支援を受けています。解析した全ゲノムデータは、順次、全国の研究者に提供します。 解析データ個々の品質情報等は Sample Repository にまとめられています。
日本人全ゲノムリファレンスパネル
10万人の全ゲノム情報から頻度が偏らないよう血縁関係にないと推定される6.1万人を抽出し、日本人全ゲノムリファレンスパネル61KJPNを構築しました。
SNV、INDEL
2024年9月に発表した、前バージョンの60KJPNと比較すると、検体数は1,000人増えました。
常染色体上のSNV・INDEL数はそれぞれ約2,470万個、840万個増加しました。過去のバージョンに搭載されたバリアントと比較すると下表のようになります。
SNV数 | INDEL数 | |
54KJPN | 187,086,901 | 24,193,448 |
60KJPN | 228,242,649 | 27,640,343 |
61KJPN | 252,984,662 | 36,041,347 |
搭載データの新規追加(健康調査情報)
検体検査情報・生理機能検査情報
今回、コホート参加者の健康調査データの統計情報を新たに掲載いたしました。
今回掲載したのは、地域住民コホートおよび三世代コホートの健康調査で実施した検体検査・生理機能検査のうち一部の検査項目で、ベースライン調査期間(2013~2016年度)における検査結果です。今回掲載する検査項目は、当データベースに掲載している他の階層データとの関連解析につながりやすく、研究利用において比較的有用性が高いと考えられるものを掲載しており、今後は、より多くの項目や縦断的なデータの掲載も検討してまいります。
掲載内容:
● ベースライン調査期間の検査値を対象
● 検査項目ごとに男女別、および性別・年齢層別の分布を表示
● 妊娠中・産後女性と同年代一般女性との比較データを含む
● GWAS(ゲノムワイド関連解析)やメタボローム解析といった、関連する他のデータ階層へのリンクを通した、多層的な情報の統合的な閲覧が可能
なお、本統計情報は地域住民コホートと三世代コホートの参加者データを統合した形で表示されております。
本データベースの活用により、より包括的な健康関連研究の推進が期待されます。