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第6回 人の中の小さな生き物

ある種の細菌は、砂漠や油田、深海のような、一見何も生きていそうにないような場所で生きることができます。私たちの身近な、ちょっと気づかないような場所にも様々な細菌が暮らしていますが、体の中にもそういう場所があります。

私たちは普段意識していませんが、細菌は口の中や胃腸、鼻や喉の粘膜、皮膚や血管に住みついています。それらが健康に無視できない働きをしていることが、だんだんとわかってきています。

よく知られている細菌が、思いがけないことをしていることがあります。例えば病気の原因になることもある大腸菌ですが、悪いことばかりではなく、腸の中でビタミンKを作ることがあります。胃がんの原因になることで知られるヘリコバクター・ピロリ菌は、狭心症と心筋梗塞の発症リスクまでも高めるそうです。

細菌が人間の体型を変えることもあります。双子は体型も似ていると思われがちですが、そうとは限りません。双子の片方の人が痩せていて、もう一人が太っていることがあります。そんな双子を調べてわかったことですが、クリステンセネラ・ミヌータという聞き慣れない名前の細菌が腸にいて、体を痩せさせることがあるようです。

私たち人間は、知らないうちに細菌たちと共に生活し、その影響を受けています。今後の研究から、細菌のさらに意外な役割が明らかになっていくのかもしれませんね。

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