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2017.10.16

杉下圭治先生ご退任にあたって ~北海道から来たToMMoクリニカル・フェロー~

2014年から3年半にわたってToMMoクリニカル・フェローを勤められた杉下圭治先生がToMMoを去り新たな道を歩き始めることになりました。翌日、仙台を離れるという10月2日にお話を伺いました。

北海道で泌尿器科医をしていた2011年3月11日、東日本大震災が起きました。私は4月のあたまに救護班の一員として気仙沼の支援に入り、気仙沼市役所の隣にできた臨時救護所で患者さんを診ました。まだ津波の跡も生々しく大きな衝撃を受けたのですが、その時は風邪や花粉症の方の対応をするくらいだったんですね。「もうちょっと何か出来たのではないか」という想いがずっと頭にありました。そんなときToMMoクリニカル・フェローの募集を見付けて、北海道を離れて被災地に行くことを決めました。

赴任地は気仙沼市立本吉病院でした。それまで泌尿器科だけをやっていたのですが、内科はもちろん怪我や骨折、皮膚科、小児科まで何でも対応しました。震災で家族を亡くした患者さんもいれば、仮設住宅まで訪問診療に行ったり、被災地ならではの経験もたくさんしました。

これからの事はすごく悩んでいるのですが、ToMMo クリニカル・フェローになったことにより勉強させていただいた「総合診療」と専門である「泌尿器科」、この二つをうまく合わせたような新しい医療を探し出せたら、と思っています。

 

山本雅之機構長より
「遠い北海道から来てくれたこと本当に感謝しています。本吉病院の大変な時期に赴任していただき、杉下先生のおかげで苦しい時期を乗り越えられたと思います。長い間ありがとうございました。」

左から清元秀泰前地域医療支援部門長、杉下圭治先生、山本雅之機構長