東北メディカル・メガバンク機構

ゲノムコホート研究における個人への遺伝情報の回付に関するパイロット研究が進められ、30人以上の方に結果をお伝えしています。

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  • ゲノムコホート研究における個人への遺伝情報の回付に関するパイロット研究が進められ、30人以上の方に結果をお伝えしています。
  • 東北メディカル・メガバンク計画で行うコホート調査では、参加者の方々の遺伝情報解析の結果を多様な研究の進展に役立てられるだけでなく、個別に、それぞれの参加者の方々の健康に役立てられるようにお伝えすること(回付)があるとしてきました。遺伝情報を個人へお伝えすることは、一般住民の方々を対象とした大規模な研究では、類例を見ない試みのため、平成28年10月からパイロット研究として、小規模での検証を目的とした研究を進めてきましたが、平成29年5月までに30人以上の方々への回付を行うなどの進捗がありました。研究は今後も続け、回付のプロセスや、また回付が参加の方々に及ぼした影響などについて詳細を検討していきます。

    平成25年のコホート調査開始より、遺伝情報を個人へお伝えすること(回付)については東北大学と岩手医科大学で検討し、学外の専門家に審議を依頼するなどして、慎重に議論を重ねてきました。

    そして、まず、少人数の方々を対象に、試験的な回付を開始したいと考え、平成28年の10月より「ゲノムコホート研究における個人への遺伝情報の回付に関するパイロット研究」を開始しました。

    本パイロット研究では、比較的頻度が高く、脂質異常症において重要な疾患である「家族性高コレステロール血症」の遺伝情報についての結果を回付して、その心理面、精神面の変化等について調査をすることを目的としました。当計画においてゲノム解析が行われている方で、かつ既に臨床的な症状を有する方(コホート調査における血液検査等でコレステロール値が高いか、あるいは、治療歴があることをアンケート調査で自己申告された方)を一次対象者としました。また「家族性高コレステロール血症」の可能性が高い場合には、両大学病院の専門診療科に紹介させていただき、適切な診療を受けていただくこととしました。

    平成28年10月より両大学において、約200名の方に研究参加の呼びかけを行いました。そのうち、40名弱の方が参加を希望されました。研究参加には、地域支援センター、あるいはサテライトにおいて遺伝や病気についての講習会を受けていただき、その上でパイロット研究への参加のインフォームド・コンセントを得ました。(なお、この約200名の対象者選定時点では、ゲノム解析情報の結果は参照されず、その後、インフォームド・コンセントを経た方に再検査を行い、対象とする変異の有無を問わずに、結果を対象者に回付するプロトコルとしています)。

    平成28年の12月から平成29年の1月にかけて、地域支援センター/サテライトで、研究参加希望者を対象として開催された講習会に参加された36名の方は、全員研究に参加されました。そして、3月から5月にかけて、研究参加時の地域支援センターやサテライトにて、臨床遺伝専門医と認定遺伝カウンセラーから対面で遺伝情報の回付を行いました。

    今回の「家族性高コレステロール血症」においては、現在、3つの遺伝子(LDLR、APOB、PCSK9)が原因遺伝子として知られており、参加者の方のゲノムデータでそれらの遺伝子に過去に報告のある変化(一塩基バリアント)の有無を確認しましたところ、7名の方に変化が見いだされました。見出された変化の病的な意味付けについて、両大学の「家族性高コレステロール血症」の専門の医師、臨床遺伝専門医、解析担当者や認定遺伝カウンセラーからなる会議によって慎重に検討を行いました。

     対面での結果回付は、個人に約45分から1時間をかけて行われ、説明の際は、家族方の病歴(家族歴)、また治療中の状況なども伺い、質問に対応しながら結果の説明を行いました。回付を受けた方で、「家族性高コレステロール血症」の可能性が高い方など希望者は、両大学の病院へ受診、専門的な健康管理がスタートしています。

    結果回付の際には、“家族の病気について考える機会になった”、“受診のきっかけになる”などの感想があり、また、他の疾患についての遺伝情報の回付の希望の声も聞かれました。

    なお、この研究は、回付後、6ヶ月後、1年後までアンケート調査が継続されます。

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