人材育成室

東北メディカル・メガバンク機構の研究は、数万人の住民の方々に参加登録していただき、それから何年にもわたり調査を行う研究、すなわちコホート研究です。網羅的に遺伝子を調べることも想定しているため、ゲノム・コホート研究とも呼んでいます。この研究を行うためには以下のような新しい職種が必要ですが、現在不足しています。ゲノム・メディカルリサーチコーディネーター(GMRC)は、コホート研究開始の初期に特に必要となる職種で、住民の方に研究の内容を説明し、参加同意書を書いていただく仕事です。データマネージャー、メディカルクラーク、医療情報技術者は、コホート研究を進めるためのデータ処理に必要な人材です。コホート研究の計画、解析の中心的な人材は疫学部門の研究者ですが、解析にあたっては、コンピューターをベースとした情報処理に強いバイオインフォマティシャン、生命情報科学者も必要です。ゲノム・コホート研究では、個人ごとの遺伝的な特徴も分かってきます。遺伝子解析の結果を正しく伝えていくための人材が遺伝カウンセラーです。ゲノム解析の意義を正しく理解し、疾患の遺伝的側面について適切に対応できるのが臨床遺伝専門医です。人材育成室では、主に、GMRC、バイオインフォマティシャン、遺伝カウンセラー、臨床遺伝専門医の育成のための活動をしています。

 

櫻井 美佳 准教授 室長

 

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コホート調査で重要な役割を担うToMMo GMRC教育に係る論文がBMC Medical Education誌に掲載されました