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河北新報 リレーエッセー 医進伝心 第21回

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  • 身体の防衛システムを操る遺伝子の営み/個人差推定、病気予防へ

    2015年1月7日 掲載
     勝岡史城

    「ボディガード」という映画がありましたが、自分の身を守ってくれる存在は頼もしいですよね。ところで、あなたは、さまざまなストレスから常に守られていることを意識していますか。
    守られていると言うと、ウイルスや細菌などに対する免疫のことを、まず思い浮かべるかもしれません。そういった免疫に比べてあまり知られていないのが、毒性を持った化学物質に対する防衛です。
    環境中には、さまざまな毒性を持った物質があって、呼吸や食事によって体内に取り込まれます。そういった物質の中には「酸化剤」と呼ばれ、DNAやタンパク質を傷つけるものがあります。このような物質は、体の中で作られることもあります。
    私たちの体は、毒性物質を検知すると、防御に働くさまざまな遺伝子のスイッチをオンにして、解毒したり、毒物を体外に排出したりして自分を守ります。この防衛のスイッチがオンにならないネズミは、さまざまな物質に対して無防備であり、病気になりやすいことも分かっています。
    最近の研究では、この防衛システムの働き方には、個人差があるだろうと考えています。ちょうど、お酒に強い人と弱い人がいるのと同じです。この個人差は、遺伝子の配列を読むことで、ある程度推定できると考えられています。
    自分の防衛システムの能力を知ることは、健康の維持や、病気の予防に役立てることができるでしょう。例えば、人と比べて防衛システムが弱いと分かれば、生活習慣を改善するなどの対策もできるはずです。
    もちろん、このような情報に頼らず健康維持に努めるということも、大事な選択肢の一つだと思います。
    生まれてからずっと、きょうも静かにあなたを守る仕組みのお話でした。

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