健康のカギは腸にあり?! 腸内細菌叢解析データの分譲開始

ToMMoは2022年9月29日に315人分の腸内細菌叢解析データの分譲を開始しました。
腸内細菌叢315人分のデータ分譲開始 ~試行的産業利用を通じて腸内細菌叢データ利活用推進の呼び水に~【プレスリリース】
この分譲は、食べ物が身体の状態に与える影響、特に健康維持・増進への影響を評価するためのシステムを構築する、という内閣府の課題が背景*となっています。

さて、食べ物による健康増進効果を明らかにするためにはどうしたらよいでしょうか? 食べ物は体内に入ると消化され腸を通って排泄されます。腸には驚くほどたくさんの細菌が生息していて、この腸内細菌が健康状態と深い関わりがあると推測されています。しかし、そもそも日本人の腸内にどのような細菌がどのくらい生息しているのかは分かっていなかったため、まずは日本人の標準的な腸内マイクロバイオームデータの収集や整備が必要だ、ということになりました。そこで白羽の矢が立ったのがToMMoのコホート調査です。

ToMMoは一般住民を対象としています。さらに、地域支援センターに来所して検査をしたり試料を収集したりする仕組みをすでに持っています。この基盤を活かして便の収集を行い腸内マイクロバイオームの解析を実施しました。
ToMMoには、今回便の提供をしてくださった方々の、過去の生活環境や健康状態、検査情報、ゲノム・オミックスの解析情報・・・等々、各種の情報があります。この情報に腸内マイクロバイオームの情報を組み合わせれば、色々な発見があると考えられます。

今回の腸内細菌叢の情報はこのようにして、内閣府の課題に則り日本全国の研究者に解析情報を共有することを目的に集められました。すでに製薬、ヘルスケア、食品等の企業から多くの関心が寄せられています。
興味を持たれた方はバイオバンク利活用・産学連携推進センターにぜひお問い合わせください。

* 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期の「スマートバイオ産業・農業基盤技術研究開発計画」

今回の分譲のdbTMMカタログ情報はこちらからご確認ください。

(2022年12月12日)