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河北新報 リレーエッセー 医進伝心 第51回

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  • DNA研究で分かる日本人の地域差/本土群と沖縄群で違い

    2016年4月20日 掲載
     山口由美

    糖尿病やリウマチなどのありふれた疾患のかかりやすさの違いについて、遺伝的な要因があるかどうかを調べるためにはどうすればよいでしょうか? 患者さんたちのグループ(患者群)と対照となるグループ(健常者群)の人たちの遺伝情報を比較することがよく行われていて、「症例対象研究」と呼ばれています。この比較研究に含める人たちを選ぶ上で、気をつけないといけないことがあります。患者群が日本人なら、健常者群も日本人にするべきだ、ということは想像がつくと思います。そうでないと、病気のなりやすさに関係する遺伝子ではないのに、人の集団間の違いがたくさん検出されてしまうからです。
    たくさんの日本人について、ゲノム(DNAに刻まれた遺伝情報のセット)全体の多様性を詳細に解析したところ、本土のグループと沖縄のグループに大まかに分かれました。さらに本土の中でも、小さな地域差が見つかりました。ゲノムの個々の箇所では、地域差はほんのわずかですが、ゲノム全体にわたるDNAの情報を使うと、地域間での違いが見えてきます。
    ヒトは両親からのゲノムの継承があり、ユニーク(オンリーワン)な存在です。両親もご先祖様からゲノムを受け継いでいるので、昔にさかのぼると日本人の成り立ちと関係します。
    一人一人がユニークであり、国内のそれぞれの地域にもわずかながら特性があるからこそ、症例対象研究には工夫が要ります。そこで最近の研究では、患者群と対照群で遺伝的な背景のバランスを取り、適切に調整した上で、疾患に関係する遺伝子の候補を慎重に検出しています。

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