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河北新報 リレーエッセー 医進伝心 第9回

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  • 遺伝子レベルでのがん治療法開発/仕組み解明し予防狙う

    2014年7月2日 掲載
    鈴木吉也

    「がん」は死因第1位の病気です。これまでに、さまざまな治療法が開発されてきましたが、いまだ完治が難しく、手術や抗がん剤、放射線治療は身体への負担も大きい治療です。そもそも、がんにならないように予防ができたらよいのですが…。
    そこで、どうしてがんになるのか、その仕組みを根本的に解明し、予防、早期診断、治療の方法を開発するための研究が進められています。
    がん細胞は、正常な細胞の遺伝子に傷がつくことにより発生することや、遺伝子の傷は長い時間をかけて少しずつできていくことが分かっています。正常な細胞からがん細胞に向かって徐々に変化していくわけです。傷がつくことでがんの発生に関わる遺伝子として、「がん遺伝子」と「がん抑制遺伝子」の存在が明らかになってきました。
    がん遺伝子に傷がつくと、異常なタンパク質が作り出され、そのタンパク質はがん細胞を増やしてしまう働きをします。一方、がん抑制遺伝子は、もともとは異常な細胞が増えないようにブレーキをかけてくれているのですが、この遺伝子に傷がつくことによってブレーキの役目を失い、結果としてがん細胞が増えてしまいます。
    遺伝子の異常により、正常な細胞が、がん細胞へ変化してしまうという現象を利用し、その遺伝子を標的とした治療法が開発されています。
    また、がんになる前の段階で、異常が起こった遺伝子から作られる異常なタンパク質の働きを抑制することで、正常な細胞に影響を及ぼさずに異常な細胞だけを攻撃して、がんができる前に見つけ出して治そうという研究も進んでいます。
    東北メディカル・メガバンク機構でも、長期健康調査と遺伝情報の解析を通して、がんを未然に防ぐための標的となる遺伝子やタンパク質を探し出す研究を進めています。

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