半導体シーケンサー|ようこそゲノムの世界へ

Into the genome era
ゲノムの時代へ
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半導体シーケンサー

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sakae次世代シーケンサーには原理・特徴の異なる様々な機種があります。その中でも半導体シーケンサーと呼ばれる機器では、専用の半導体チップ上に並んだ数μmのウェル(穴)の中でシーケンシング反応が行われます。ToMMoに導入されている半導体シーケンサーIon Proton、Ion PGMの原理は次のようなものです。まず、解析するDNAサンプルを数百塩基の長さの断片に切り、1分子の断片を1個のマイクロビーズに付けて増幅した後、ビーズを1つずつウェルにいれます。続いて、ウェルの中にポリメラーゼを加えてDNA合成を行うと、ビーズ上のDNA断片に相補的なヌクレオチドが取り込まれる過程で水素イオンが生成されます。この水素イオンによってウェルの中のpHが変化するため、DNA合成が行われたかどうかをイオンセンサーで検出することができます。半導体シーケンサーは1回の稼働で生成されるデータ量がやや少ない一方で、ラン時間が短くリードが長め(400bp)であり、これまでエクソーム解析、トランスクリプトーム解析やターゲットシーケンスなどに活用されてきました。今後、精度の向上やスループットの増加が実現することで、クリニカルシーケンスに役立つと期待されます。

2015.09.28|S