ピックアップ

詳細三次調査

2022.03.02

新型コロナウイルスワクチン接種による抗体産生について報告しました

2021年7月から行っている詳細三次調査では、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗体検査を実施しています。11月までに各地域支援センターにいらっしゃった約3千人に対する調査結果を解析したところ、新型コロナウイルスワクチンを2回接種した翌月以降に実施された抗体検査では、ほぼ全員で抗体が産生されていることがわかりました。

新型コロナウイルスワクチンによる抗体産生 〜東北メディカル・メガバンク機構コホート調査約3千人の調査より〜【プレスリリース】

ワクチン接種回数と接種後の時間経過と抗体量との関係では、2回目接種同月で最大になりました。その後、減少傾向がみられ、3ヶ月経過あたりで、抗体量はおよそ半分になることが示されました。また、年齢と抗体量の関係を解析した結果、年齢1歳増加で抗体量は0.98倍、年齢5歳増加で0.90倍となり、加齢が抗体量の少なさと関係する結果が得られました。ほかに、飲酒、喫煙、性別が抗体量に関連していました。

この調査で使用した検査では、抗体量の増加がワクチンによるものかあるいは感染によるものかはわかりません。しかし、ワクチンの接種回数と抗体量との関係を、数千人規模の一般の人々を対象にして調べた日本で唯一の調査であり、今後の新型コロナウイルス対策の立案に貢献するものと考えられます。
ToMMoでは、11月上旬以降も調査を継続しています。今後も長期にわたり調査を行い、結果を詳細に解析することで、ワクチンの効果や持続性についてさらに明らかにできると考えています。


・関連リンク
新型コロナウイルスの抗体検査で何がわかる?(2021年7月26日)

ページの上部へ移動する