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地域住民コホート調査

2021.10.20

夫婦一緒に生活改善すると生活習慣病などが予防できるか?

「似たもの夫婦」とは、はじめから自分と似ている相手と結婚する人が多いことから言われています。では、長年一緒の暮らしていると夫婦同士の生活習慣と健康はどのような影響を受けるのでしょうか?
この度、日本(東北大学ToMMo)とオランダ(フローニンゲン大学Lifelines)の公的バイオバンクを利用した一般地域住民の夫婦の生活と健康の関係についての国際共同研究の成果が発表されました。

配偶者同士は生活も一緒、病気も一緒? 日本・オランダにおけるバイオバンクを利用した国際共同研究【プレスリリース】

ToMMoコホート(地域住民コホート)に参加した夫婦間の喫煙・飲酒・運動などの生活習慣や体重、腹囲、肥満度(Body Mass Index)、血圧、総コレステロール・中性脂肪などの検査値そして高血圧・糖尿病・メタボリック症候群の心血管・代謝疾患(生活習慣病)有病リスクについて、夫婦同士の類似性を検討しました。
その結果、心血管・代謝疾患リスク因子において、検査値の夫婦同士の類似性は、体重や腹囲で相関係数が高く、現在喫煙と飲酒そして運動習慣で配偶者との生活習慣に高い類似性が示されました。また、高血圧、糖尿病、メタボリック症候群の有病においても夫婦同士の類似性が示されました。

夫婦は、お互いの行動に影響を与え、類似性は同居期間が長いほど増加する可能性があります。私たちはこの研究で、夫婦が健康診断等で一緒に保健指導を受けることで問題認識を共通し、日常生活における健康管理をお互いが励まし、競い合うことで生活習慣病などの予防につながるのではないかと考えています。

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