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河北新報 リレーエッセー 医進伝心 第16回

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  • タンパク質の「形」を知って医療につなげる/新薬開発へ構造を研究

    2014年10月15日 掲載
    小柴生造

    きょうはタンパク質についてのお話です。タンパク質というと、五大栄養素の一つ、あるいは筋肉や臓器の主要な成分、ということは一般に知られていますが、実際に生き物の中でどのような役割を果たしているのか、意外と知られていません。
    実は、生き物が生きていく上でのさまざまな生命活動は、タンパク質によってコントロールされています。例えばヒトの体は約60兆個の細胞でできていますが、それらの細胞を制御しているのもタンパク質です。ヒトには数万種類のタンパク質が存在しますが、それぞれ固有の機能を持っています。そして、各タンパク質が別のタンパク質などに作用することで複雑な機能のネットワークが形成され、これがヒトのあらゆる生命活動を担っているのです。
    このネットワークに何らかの異常が発生することがあります。例えばタンパク質の設計図である遺伝子に異常が起こると、作られるタンパク質の量が変化したり、異常な性質のタンパク質ができたりします。また、ウイルスに感染するとウイルス固有のタンパク質が体内でできます。すると、本来の正常なネットワークが壊れて病気になります。一般に薬は、さまざまなタンパク質に作用することによって、この異常な状態のネットワークを正常な状態に戻す役割を果たしています。
    タンパク質はごく小さな分子ですが、異なる種類のタンパク質は、それぞれが異なる「形」を持っています。そして、薬は目的のタンパク質に特有な「形」を認識して結合することにより、その効果を発揮します。このため、各タンパク質の「形」(これを立体構造と呼びます)を研究することは、薬の開発に非常に役立ちます。現在、構造を元に目的のタンパク質を認識する薬を開発するため、世界中の大学や企業が日々研究を続けています。

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