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河北新報 リレーエッセー 医進伝心 第15回

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  • MRIが開く医学の可能性/病気予防研究にも活用

    2014年10月1日 掲載
    瀧靖之

    MRIとは、磁気共鳴画像の意味で、磁気と電波を用いて体の中を描写する撮影方法、あるいは得られた画像のことです。非侵襲的に、つまり体を傷つけることなく体の中を見ることができるので、病気やけがをしたとき、または人間ドックや脳ドックなどで実際にMRI検査を受けた方も少なくないと思います。
    MRIはさまざまな病気の診断をする際に、不可欠な装置の一つです。例えば、悪性腫瘍の部位や大きさ、転移の有無などを診断する際に大変有用です。最近のMRIでは、単なる形の画像だけではなく、さらに多くの情報を得ることができるようになりました。血管の構築、脳の血液の流れる量など、寝ているだけで多くの情報を得ることができるようになり、病気の診断精度の向上にも寄与しています。
    このように、MRIは病気の診断に欠かせないものですが、近年は研究にも多く用いられるようになっています。MRIから得られる画像は中間表現型と言われ、患者さんの訴えといった主観的ものではなく、形態、体積といった客観的な情報であるため、種々の病気の早期診断や病因解明、脳や体の発達や加齢など、多くの研究分野でMRIが用いられるようになっています。
    世界的には幾つかの大規模な研究で、MRIと生活習慣、遺伝子などを組み合わせた大きなデータベースを構築して、いろいろな疾病の一次予防、つまり病気の発症そのものを予防する研究が行われています。このような研究は、一人一人の体質に即した病気の予防を行う上で大変重要なものです。
    このように、MRIは病気の診断だけでなく、新しい医療や研究を切り開いていくには欠かすことのできない存在になっており、これからの医学の可能性をさらに大いに広げてくれるものと考えています。

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