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河北新報 リレーエッセー 医進伝心 第10回

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  • 震災後の母子の健康状況/ママとつくる家族の健康

    2014年7月16日 掲載
    菅原準一

    最近、出生率の低下ばかり取り沙汰されますが、先進国の中でわが国だけ、赤ちゃんの出生体重が減り続けていることは、あまり知られていない重要な事実です。要因としては、晩婚晩産化、不妊治療や早産の増加、妊娠中の体重増加への戒めや忌避などが挙げられています。実際「小さく産んで大きく育てる」ということわざは誰でも一度は聞いたことがあると思いますが、医学的には小さく産んでも楽なお産はなく、赤ちゃんが危険にさらされるだけで、全くの言語道断です。
    赤ちゃんの身体は、妊婦さんの食べるもの、環境、ストレスなどの因子が作用してつくられています。体重増加を気にするあまり、栄養バランスの悪い食品で暮らしていると、赤ちゃんは厳しい子宮内環境に置かれ、一見正常ですが小さく未発達な状態で生まれることになります。
    このように生まれてきた赤ちゃんは、大人になってから生活習慣病になりやすいという研究成果もたくさん出ていて、疾病発症の悪循環が繰り返されることが危惧されているのです。
    ストレスという点では、震災後、被災地の妊婦さんやママさんも長くつらい心理環境変化を受けていたことが分かり、私たちは幅広い健康調査・支援を行っております。
    妊娠中から子育ては始まっています。適切な栄養摂取を通して、赤ちゃんがおなかの中にいるときから、健やかに育てましょう。ママさんを中心とした若い世代が未来を創るのです。
    そのために、ご家族のみならずわが国の社会全体が、妊娠・お産・育むことの尊さをもっと分かってくれてもいいのでは、と感じています。
    私たちは、地域社会の核となる「ママとつくる家族の健康」を見守るために歩を進めます。被災地の復興をこの目で確かめるまで。

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