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河北新報 リレーエッセー 医進伝心 第3回

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  • 震災後のメンタルヘルス/心の復興、今後も後押し

    2014年4月2日 掲載
    富田博秋

    災害発生時などに、生死に関わるようなつらい体験をするとしばしば心の傷とも呼べるような大きな影響が残ります。これは「心的外傷(トラウマ)」体験と呼ばれます。
    思い出したくもないのに、当時の体験の記憶がよみがえり、気持ちが動揺したり、動悸(どうき)など身体の反応が伴ったり、さらには怖い夢を見て目が覚めたりして、ちょっとしたことでドキッとするなどの反応がしばしば起こります。
    このような反応は「心的外傷後ストレス反応」と呼ばれます。東北大学東北メディカル・メガバンク機構が東日本大震災で大規模半壊以上の家屋被災に遭われた1500人余りの成人を対象に、震災後1年8カ月の時点で行った調査では、3割以上の方が一定以上の心的外傷後ストレス反応を呈していました。
    また、気分が沈む、意欲が出にくいなどの抑うつ傾向の方、不安を感じている方、眠れない方の割合も全国平均に比べ増えており、震災による心の健康への影響が大きく残っている実態が浮き彫りになりました。
    こうした心の不調は、適切な休養や生活環境の向上、周囲の支えが整えば自然に回復に向かうことも少なくありません。しかし、不調の程度が強い場合、取り巻く環境が厳しい場合には、専門の医療機関や相談機関によるサポートが有用なこともあります。
    当機構が宮城全県で進めているコホート調査では、身体の健康状態や生活状況、生活習慣と併せて、心の健康状態もお尋ねしています。結果は一人一人にお返しし、心の健康の振り返りに活用していただいています。さらに、必要な方には専門家が支援を行う取り組みも行っています。
    今後も、一人一人の心の復興を進めるために、また、地域社会の心の健康づくりに向け、この調査結果を役立てていきたいと考えています。

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