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2015.03.02

倫理・法令・社会連続セミナー第13・14回を開催しました

1月21日(水)
「被災地を対象とする調査研究の倫理」
名古屋大学 大学院医学系研究科 生命倫理統括室 特任准教授 飯島祥彦先生

飯島先生は、医学、法学をバックグラウンドとしてお持ちであり、医師として、また研究者として被災地現場で横断的な災害研究を実施するにあたり求められる倫理性についてお話いただきました。まず、研究の災害時の調査研究の課題として、研究の必要性の検討、迅速な倫理審査の要請があること、被災者の保護が求められるということ、この3点が指摘されました。
この指摘のもと、先生の研究班において実施された東北地方を中心としたアンケート調査の結果が紹介され、トピックごとの問題点を抽出する作業が行われました。(自然)災害の自治体主導の中央倫理審査委員会の設置の是非や、災害研究における事前・事後審査の正当性、地域や自治体との信頼関係の重要性が説かれ、発表後、まさに被災当事者としての研究者の方々の意見がさまざまに提起され、フロアにおいて活発な意見が交わされました。

参考文献: 飯島祥彦, 災害時の調査研究の倫理, 生命倫理, 24, 1, 52-59. 2014

1月26日(月)
「医事法と法哲学から東北メディカル・メガバンク機構を俯瞰する」
明治大学大学院法学研究科 博士課程 船橋亜希子先生
宇都宮共和大学 シティライフ学部 専任講師 吉良貴之先生

まず吉良先生が法哲学見地から、当機構の事業に対して考察を行いました。ロールズの正義概念の導入、そこから導かれる世代間正義の重要性が説かれ、ロールズにおける論理展開で重要になってくる「互恵性」が、いかに世代間正義に結びつきうるのか(あるいは結ばれないのか)、同時代を生きる正義感が、いかにしていまだに存在しない将来世代に対して責を追うことになるかが解題されました。続いて三世代コホート事業の中で、世代間正義がどのように適用されうるのか、「互恵性」ならぬ「互“敬”性」をキーワードに、議論が展開され、それら互敬性を育むものとしてのコホート研究と位置づけることが、疫学における世代間正義の可能性を拓く端緒となるであろうことが示唆されました。
次に、船橋先生が、各種指針等の解釈から、将来機構における臨床研究で大きな問題となるであろう補償の問題をいかに解決するか、有名なリモナバント判決を手がかりとして、一提案がなされました。保障と一口に言っても、その内実は多岐にわたります。統一的な見解を提示することは困難ですが、多数提出されている指針やガイドラインをいかに整理し、合理的に保障を導き出すか、あるいは保障をカバーする補償保険の加入をどうすべきかなど、実践的な議論がなされました。

前半(吉良先生)は形而上学的、後半(船橋先生)は実践的な議論であり、それら両面から大きな知的好奇心を満たす内容のセミナーとなりました。

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飯島祥彦先生。1月21日会場にて。

 

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