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2016.01.22

「RNAシークエンスデータと全ゲノムデータから、アレル特異的な遺伝子発現量を推定するベイズ理論を用いた手法を開発」がBMC Genomics誌に掲載されました

東北大学東北メディカル・メガバンク機構ゲノム解析部門の成相直樹助教(現所属:カリフォルニア大学サンディエゴ校)らは、「RNAシークエンスデータと全ゲノムデータから、アレル特異的な遺伝子発現量を推定するベイズ理論を用いた手法を開発」について国際学会で発表し、そのプロシーディング(査読有)が BMC Genomics 誌 に1月11日付でオンライン公開されました。

■研究紹介
昨今、トランスクリプトーム分析を行う際には、RNAシークエンス解析が広く用いられるようになってきました。しかし、1倍体のヒトリファレンスゲノムを元に、アレル特異的な遺伝子発現解析を行うのは難しい問題でした。
今回、成相助教らは、ベイズ理論を用いた新しい手法(ASE-TIGAR)を開発することに成功しました。これにより、個人由来のRNAシークエンスデータ及び全ゲノムデータから、父アレル由来・母アレル由来の遺伝子発現量をそれぞれ高精度に推定することできるようになりました。
ASE-TIGARを用いることで、個人のゲノムの変異と、遺伝子発現量の関連をアレル特異的に見出す研究等に活用されることが期待され、より詳細な遺伝子発現制御メカニズムの解明、及びゲノムの変異と疾患との関連解析の糸口となる可能性があります。

ASE-TIGARの詳細はこちら
http://nagasakilab.csml.org/ase-tigar/

【プロシーディング(査読有)】
A Bayesian approach for estimating allele-specific expression from RNA-Seq data with diploid genomes
「RNAシークエンスデータと全ゲノムデータから、アレル特異的な遺伝子発現量を推定するベイズ理論を用いた手法を開発」
Naoki Nariai, Kaname Kojima, Takahiro Mimori, Yosuke Kawai and Masao Nagasaki
BMC Genomics201617(Suppl 1):2  Published: 11 January 2016
DOI: 10.1186/s12864-015-2295-5
Selected articles from the Fourteenth Asia Pacific Bioinformatics Conference (APBC 2016): Genomics

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